わかやま保育のひろば
わかやま保育のひろば
受付時間:《午前》9:00~12:00《午後》13:00~17:00
     月曜日~金曜日(祝日及び年末年始を除く)
MENU
HOME わかやまの保育を知りたい 保育士目線の理想の職場づくり 一人ひとりが自分らしく保育に向き合う職場づくり

一人ひとりが自分らしく保育に向き合う職場づくり

お話を伺った施設
くまのの森こども園

お話を伺った
社会福祉法人 熊野会
くまのの森こども園 川根 紀美代 園長
          川根 啓輔  事務長
          田ノ岡 知代 副園長

お話を伺ったくまのの森こども園の先生方のお写真

課題は、職員それぞれで“保育観”が異なること。

くまのの森こども園の先生方の話し合う様子の写真1

本園は令和6年4月に町立の保育所が幼保連携型認定こども園として民営化されることになり、さまざまな園で経験を積んできた保育士や初めて現場に立つ保育士が一緒になって新たなスタートを切りました。
最初は、それぞれの職員が培ってきた保育を尊重し、その人らしい保育を実践してもらいました。しかし、日々の保育の中で、職員間の“保育観の違い”によりこどもへの対応に差が生じていることが分かりました。例えば、こどもの怪我について、多少の怪我は経験として必要と考える職員もいれば、できるだけ避けるべきと考える職員もいて、対応に大きな差がありました。
職員一人ひとりの保育を尊重すると、こどもや保護者への対応にばらつきが生じることから、園としての方向性をきちんと示す必要があると考えるようになりました。

園の方針の理由を丁寧に説明し、ルール化して共有。

そこで、園長がこれまでの“こどもが変わる瞬間”や“保育士がやりがいを感じる関わり”を数多く見てきた経験をもとに、管理職で話し合いながら園としての保育方針を明確にしました。
この保育方針を園内で共有するに際して、一方で保育士一人ひとりがもつ保育観も大切にしたいという思いもあったので、次の2つのことに配慮しました。
配慮したことの1つ目は、「なぜこの関わりが必要なのか」など理由を丁寧に説明するようにしたことです。この保育方針に合わない保育観を否定するのではなく、それぞれの保育士が、これまでの経験で培ってきた良さを尊重しつつ、前向きに受け止めてもらえるよう、あくまで園の方針であるということを職員一人ひとりに合わせた伝え方をしました。
2つ目は、明確にした園の方針を現場で実践できるように、必要に応じて、保育の行動や判断基準を“ルール化”したことです。ルール化にあたっては、園の方針と実際の保育の様子を照らし合わせながら、日々の関わりや対応をどのように行うべきかを具体的な行動として整理し、ルール案を策定しました。例えば、「高い場所で遊ばせるときは、保育士を3人配置する」などです。
園長や副園長、主幹、担任が参加するクラス会議で、策定したルールに基づいて保育を実践してみて、都度検証、話し合いを重ね、園としての考え方を丁寧に共有していきました。ルール化したものは、保育内容や担任、副担任の役割分担、各項目の基準などをルール化し、園内研修で共有し、全職員が同じ理解をもてるよう周知を図りました。 こうした働きかけを通して、職員一人ひとりが園の方針を理解し実践できるようになり、園全体として同じ方向を向いて保育に取り組める体制が整ってきました。

くまのの森こども園の方針の理由を丁寧に説明し、ルール化した手順を記載した図表です

悩んだときに受けとめてくれる存在は職員連携を支えるポイント!

くまのの森こども園の先生方の話し合う様子の写真2

それでも、保育観の違いからモヤモヤを抱える職員はいました。そうした職員にとって、相談できる上司がいること、そして職員同士が相談し合える職場であることは大きな支えとなりました。
その中心的な役割を担ったのが、副園長(令和7年度までは主幹)の“相談しやすさ”でした。副園長はどんな相談でもまず受けとめて、話を聞く姿勢を大切にしており、多くの職員が相談をもちかけました。一人ひとりと丁寧に向き合う中で意識が変わっていく職員も多く、「受け止めてもらえたことで冷静になれた」と話す職員もいました。
また、副園長は、入職したばかりで相談しづらさを抱えている職員や直接相談に来られない職員についても、日々の様子から状況を把握するよう心がけました。必要に応じて声をかけたり、話しやすい雰囲気づくりを意識したりするなど丁寧に関わりました。
こうした関わりを積み重ねたことで、本園では職員同士も自然と声を掛け合い、悩みを共有することができています。

誇りを持って共にレベルアップしていける園を目指したい!

くまのの森こども園の先生方の話し合う様子の写真3

本園の思いを丁寧に伝え、理解してもらいながら保育に向き合う時間を重ねてきた結果、気づけば多くの職員が“本園らしさ”を大切にしながら成長してくれていると感じています。
最近では、職員一人ひとりが園の方針にそれぞれがもっている保育観を落とし込んでくれたのか、毎日楽しそうにこどもたちと関わる姿や、「担任を持ちたい」という前向きな声も多く聞かれるようになっています。
これからも、園の方針を大切にしながらも、職員一人ひとりの良さをしっかり保育に反映できる園でありたいと考えています。そして、誰もが自分らしさを大切にしながら保育に向き合い、誇りをもって共にレベルアップしていける園を目指していきます。

※当サイトに掲載されている文章、画像等の著作権は和歌山県保育士・保育所支援センターに帰属します。無断での転載・引用は固くお断りします。

お問い合わせ