職員の考え方やライフスタイルを尊重できる“複線型人事制度”を導入!
お話を伺った施設
NUKU森の丘こども園
お話を伺った人
社会福祉法人 浜木綿会
NUKU森の丘こども園 山本 真大 理事長

職員の考え方やライフスタイルを尊重できる“複線型人事制度”を導入!
本園では、令和6年度より複線型人事制度を導入しています。これは、企業や組織内での人材管理やキャリアパスを多様化し、複数のキャリアルートを提供するもので、働く人が自分に合った働き方やキャリア形成を選択することができます。本園では3つのコースを設けており、各コースは職員の考え方やライフスタイルに合わせられるような内容にし、コースの特性に応じて給与を調整しています。
職員には各コースのポイントを説明し、自由に選択してもらっています。「私は役職を持ちたいわけではないからエキスパートがいい!」「子育てや体調面で気になることがあるのでサポートがいい!」など、職員のいろんな考えを尊重できるこの制度は、職員の反応も良かったです。
制度を導入したきっかけは、職員が自分らしく働ける環境を整えるため。

この制度は、キャリアアップを目指す人と目指さない人がいる中で、それぞれが納得して仕事ができ、モチベーションを維持したいと考えたことがきっかけです。
保育現場を含む様々な業界では、年齢と共にキャリアアップしていく流れがありますが、中にはキャリアアップを目指さない人もいます。そんな人が、キャリアアップを目指す人と同じようにキャリアを積んでいくと、働き方に大きな差が生まれ、場合によっては仕事や職員同士の関係性に影響を及ぼす可能性もあります。
だからこそ、キャリアの方向を職員が選択できるようにすることで、どの職員も自分らしく仕事ができるのではないかと考えました。
そのため、本園の制度を考えるにあたり、職員の考えや働き方を尊重できるように、本園の傾向を踏まえて設定しました。
その後は、目指す上でどんな環境や保育が必要なのかを話し合い、整理しました。
コースを選べることで、職員の良さがより発揮できるようになった!

職員は、自分に合ったコースを選べることに良さを感じています。
ゼネラル職コースを選ぶ人は、役職者を目指すことを意識しているため、積極的にマネジメント研修などを受講し、職員にアウトプットしてくれています。また、他のコースと異なる給与面に、モチベーションを高く持って働くことができています。
エキスパート職コースを選ぶ人は、“役職者を目指さない”という考えで、求められている業務に専念して働くことができています。
サポート職コースを選ぶ人は、コースの特性から子育て世代が多いのですが、子育てをしながらでも安心して働くことができるという声がありました。 なお、コース転換は年度単位で可能にしています。これは、職員一人ひとりが迎える人生の場面において、必要な選択ができるようにするためです。
制度を導入したことで、職員がより自分らしく働けるようになった!

複線型人事制度を導入した結果、職員は以前に比べ、自分なりの働き方ができるようになりました。また、今回のような制度を導入したことで、「理事長が、常に職員の想いをくみ取り、考えてくれていることを感じる」という声もありました。
これからも、職員が自分らしく“保育の仕事”を続け、本園で活躍できるような取組を考えていきたいです。
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