わかやま保育のひろば
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保育支援者導入で保育士の負担軽減

お話を伺った施設
岡崎保育園

お話を伺った人
社会福祉法人 和歌山博厚会
岡崎保育園 岡田 由香 園長

支援制度を活かし、保育支援者を導入。

保育支援者の保育の様子1

 本園では、保育支援者が4名活躍してくれています。保育士資格はありませんが、みなさん「こどもが好き!」「こどものために!」と言う想いを持って、こどもにとって重要な業務にあたってくれています。
 保育支援者を導入しようと考えた理由は、保育士不足です。保育士の負担を少しでも減らすため、業務の見直しとともに、人材確保に努めました。しかし、人材確保は一向に進みませんでした。
 そこで、保育士資格の有無にかかわらず人材確保ができないかと考えました。保育現場には資格が必要な業務もある一方で、資格がなくても対応できる業務も多くあります。そうした業務を担ってもらうことで、保育士の負担を軽減しようと思い、保育支援者を募集しました。
 また、導入にあたっては和歌山市の補助金制度(高齢者雇用に関する制度と和歌山市保育体制強化事業補助金制度)を活用しました。
 和歌山市保育体制強化事業補助金制度についてはこちら▷

保育支援者が担う業務を保育士と話し合い整理!

Aさん(30代)Bさん(30代)
[現在、育児休業中]
Cさん(70代)Dさん(70代)
資格なしなし幼稚園免許なし
勤務時間9:00~15:309:00~12:0014:00~16:0015:00~18:00
基本的な業務給食の配膳、午睡後の布団の片付け、トイレやおやつの時間など、こどもの活動の見守り、清掃支援の必要なこどもとの関わり、 トイレやおやつの時間など、降園時のこどもの見守り清掃作業(保育室や廊下の掃除、草引き、園舎周りの清掃)

 保育支援者に担ってもらう業務については、保育士と話し合いながら整理しました。保育士自身が、保育支援者を導入する意味やその役割を理解した上で、協力して働いてほしいという思いがあったからです。
 保育支援者には、基本的な担当業務がありますが、その日のこどもの状況によって、おもちゃの修理を頼んだり、各クラスでこどもたちの見守りをお願いすることもあります。専門的な対応は、保育士が担っていますが、こどもと関わる場面で、保育支援者に協力してもらうこともあります。

保育士の負担軽減だけじゃない。こども・保育支援者それぞれへの効果!

 保育支援者の導入前は、こどもとの関わりだけでなく、掃除などの業務も含めて保育士同士が積極的にフォローし合う必要がありましたが、導入後はその負担が大きく軽減しました。おかげで、ノンコンタクトタイムの時間も確保できました。保育士の負担軽減が進んだ分、今までの保育内容等を見直す時間も増え、保育士からの積極的な新しいアイデアも増えています。
 また、保育支援者の導入は、こどもたちにとっても良い効果をもたらしました。まず、こどもを見守る人が増えることで、こどもが安心して生活できる環境を整えることができました。また、世代の離れた職員がいることで、こどもたちにとって新たな関わりが生まれています。
 たとえば、掃除を担当している保育支援者の方を、こどもたちは親しみを込めて「おばあちゃん」と呼んでいます。こどもにとって保育士とは違う存在であり、自然と世代を越えた交流が生まれ、その中で新たな学びを得る場面があります。そんな関わりがあるからこそ、保育支援者自身も“やりがい”や“生きがい”を感じながら働いているという声をよく聞きます。

一緒に働く仲間と支え合い、“インクルーシブな職場”を目指す!

保育支援者の保育の様子3

 社会が日々変化する中で、保育現場には柔軟な対応と新たな工夫が求められていると思います。
 その上で、保育の担い手は若い世代や資格の有無に限らず、さまざまな世代の人がさまざまな方法で関わる“インクルーシブな職場”であることが求められているのではないでしょうか。
  もちろんそのためには、職員全員が支え合い、想いあえる職場となるよう考慮しなくてはなりません。これからも、そんな職場となるように、私自身が率先して職員の声を受けとめ、職員一人ひとりが自分らしく楽しみながら活躍できる場所づくりを目指していきたいです。

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