わかやま保育のひろば
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職員の一生懸命な気持ちを大切にするための働きかけ

お話を伺った施設
NUKU森の丘こども園

お話を伺った人
社会福祉法人 浜木綿会
NUKU森の丘こども園 山本 真大 理事長

NUKU森の丘こども園

保育現場で大事にしたい“職員の連携”のための働きかけ。

保育現場では、こどもにとってより良い保育を行うためにも、“職員の連携”は重要です。しかし、考え方の違いから、時としてコミュニケーションがうまく取れなくなることがあります。

そのため、私は職員の様子を見ながら、気になることがあればその原因を考え、良い方向につながるよう積極的に働きかけています。ここで、1つの事例を紹介します。

ケース1

職員Aはクラス担任を持っています。職員Bは職員Aの保育の様子を見て、「こどもにもっと積極的に声掛けをすればいいのに…」と考え、職員Aにそのヒントとなるような声掛けを行いました。 しかし、職員Aは職員Bが考える保育を行うことができません。

このようなケースは保育現場によくあることではないでしょうか。職員AもBもこどものことを想って一生懸命保育をしていることに変わりはありません。しかし、職員AとBとの間には、保育に関する考え方の違いがありました。

では、ここで実際に私が職員に対して行ったことを紹介します。

全職員の保育に関する考え方を見える化→共有→みんなで整理!

まず、私は全職員の保育に関する考え方を明確にするため、独自に作成した様式を使って、見える化を図りました。すると、職員間で保育に関する考え方に大きな違いがあることがわかりました。

次に、見える化したものを全職員に共有し、考え方に大きな違いがあることを確認してもらいました。実は、この目には見えない“考え方の違い”を職員に認識してもらうことがポイントになります。

共有した内容を基に、職員間で保育に対する共通認識が持てるよう話し合い、また、直近の保育活動で目指すこどもの姿を考えてもらいました。一例を挙げると、発表会前の年長児に関しては、「自信を持って劇遊びに取り組み、自分の台詞を理解し、自分のタイミングで言う」ということなどです。

その後は、目指す上でどんな環境や保育が必要なのかを話し合い、整理しました。

目指すこどもの姿のために具体的な保育内容を考える。

目指すこどもの姿を全職員で共有し、その上でどんな環境や保育が必要か整理したことで、職員は具体的な保育内容について、自発的に相談し合うようになりました。その中で、職員Aも自発的に考えるようになり、相談してくれました。

実は、この相談の“機会”も重要でした。職員Aが“相談してくれたタイミング”で、整理した目指すこどもの姿に基づいて、的確なことを助言することができたからです。助言するタイミングを誤ってしまうと、職員の自発性を損ないかねないからです。

職員一人ひとりの一生懸命な気持ちを大切にしたい!

私は、職員一人ひとりを見ていると、こどものために一生懸命考えて、こどもに寄り添った保育を行ってくれていると日々感じます。だからこそ、職員の考え方を尊重し、一人ひとりが自分らしくこどもと楽しく関われる環境を整えたいと思っています。

これからもこの園で共に頑張る職員が、それぞれが持つ良さを十分に発揮できるよう努めていきたいです。

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