働きやすい職場より働きがいのある職場を目指す!
お話を伺った施設
新堀こども園
お話を伺った人
社会福祉法人 わらべ会
新堀こども園 大林 弘嗣 園長

リーダー職員からその他の職員に情報共有することで生まれるメリット。

本園では、職員が専門職として個々の質を向上させ、日々の新しい技術や知識を獲得し、現場にフィードバックすることで自分を含めた職場環境や地域社会に貢献することを目標の一つとして掲げています。
職員の資質向上のためには、保育に関する知識はもちろんですが、コミュニケーション能力や思考力なども必要だと思います。そのため、園長である私自身が広く知識や最新の情報を積極的に集め、精査しながら必要な知識や情報を職員に伝えるようにしています。
その伝え方は、一斉に職員に周知するのではなく、園長がリーダーの職員に伝え、リーダーの職員からその他の職員に伝えるようにしています。この方法をとることで、リーダーの職員は情報を正しく理解して伝える必要があるため、より知識が深まります。また、その他の職員はただ情報を共有するだけではなく、その情報に対して質問を考えるように声掛けを行っています。これは、資質向上のためのトレーニングの一環として行っていることです。一連の流れで、職員は知識や必要な情報を理解することができています。
メリハリのある働き方で週40時間勤務を実現。


本園では、全職員の週労働時間が40時間を実現し、有給休暇を柔軟に取得できるように工夫しています。保育の業界では、変形労働制を採用していたり、長い勤務時間や不規則な勤務形態がある施設も中にはあります。
本園では、短い時間でメリハリをつけて仕事をすることで、働きやすい職場はもとより、働きがいのある職場をめざしています。週40時間勤務の実現に向けては、勤務時間や労働条件のプロである社会保険労務士に相談することから始めました。現在の職員数、労働条件、各種法令など、必要な情報を整理した上で、効率的な勤務体制を実現できるプログラムを作成し、自動で勤務表を作成できるようにしました。
その結果、土曜出勤の調整は必要ですが、全職員が目標である週40時間勤務を実現することができています。効率的な勤務体制をとれていることもあり、働く上で大切な権利である有給休暇については、シフトに影響が出ないように留意しながら、柔軟に取得してもらっています。
自分の力を発揮しながら成長し続けて欲しい!

昨今は、働く環境改善が求められ、いろんな業界で工夫がなされていると思います。もちろん働く上で“働きやすさ”は大事なことですが、“やりがい”を感じられる職場であることも重要です。日々こどもと関わり、成長を促す仕事だからこそ、本園の職員には、あえて挑戦できる機会や考える機会をしっかり作ることで、自分の力を発揮し、成長し続けて欲しいと思っています。“働きやすさ”と“やりがい”の両方を実現することで、私が求める「働きがいのある職場」へとつながっていると思っています。
そのためにも、園長である私自身が常に情報収集に努めるとともに、あらゆる可能性を検討しながら、こどもと関わる職員の資質向上に努め、より「働きがいのある職場」を目指していきたいと思います。
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